父子家庭のリアル。年収・雇用・再婚の統計から見えるパパのワンオペ

「ひとり親=お母さん」というイメージが強い現代ですが、実は日本には約15万世帯の父子家庭が存在します。

しかし、その実態はあまり知られていません。「なぜ手当の受給率が低いのか?」「再婚率はどうなっているのか?」。今回は、公的な統計データをもとに、シングルファザーが直面している「お金・仕事・孤独」のリアルに迫ります。

目次

父子家庭の現状と背景

ひとり親世帯における父子家庭の割合

日本におけるひとり親世帯のうち、父子家庭と母子家庭の割合は以下となります。

父子家庭母子家庭
約15万世帯約119万世帯

割合にして1割超、この圧倒的少なさがシングルファザーが「少数派」といて社会の中で孤立する大きな要因なっています。

Kazuya

父親が一人で子育てをしていると、どこへ行っても場違いな感覚や疎外感を感じてしまう場面が少なくありません。

父子家庭になる主な理由

母子家庭では離婚が理由の約9割を占めますが、父子家庭の場合は少し状況が異なります。

離婚以外にも、母親の死別や失踪、病気療養など、予期せぬ形で突然「父ひとり子ひとり」の生活が始まるケースが母子家庭よりも高い傾向にあります。

年収と雇用形態のリアル

父子家庭の平均年収

父子家庭と母子家庭の平均就労年収は以下になります。

父子家庭母子家庭
約396万円約236万円

シングルファザーの平均就労年収は、シングルマザーと比較すると高く見えますが、ふたり親家庭は夫婦合算で700~800万円以上なんてデータも存在します。それと比べると、その差は歴然としています。

父子家庭の就業状況

シングルファザーとシングルマザーの最も大きな違いは、その「雇用形態」にあります。

項目父子家庭母子家庭
就業率(全体)88.1%86.3%
正規の職員・従業員67.0%44.5%
パート・アルバイト等6.6%37.9%
自営業・その他14.5%3.9%

就業率自体はどちらも8割を超えており非常に高いのですが、その中身を見ると、父子家庭の約7割が正社員であるのに対し、母子家庭では正社員が4割強にとどまり、パートやアルバイトといった非正規雇用が約4割を占めています。

再婚と相談相手の実態

シングルマザーより高い再婚率

統計を見ると、離婚後に再婚する割合は女性よりも男性の方が高い傾向にあります。

これは、男性の方が早くに「仕事・家事・子育て」を一人で完璧にこなすことの限界を感じ、生活を支え合うパートナーを求める切実な背景があるためと考えられます。

決して「すぐに次へ」という軽い気持ちではなく、一人で背負いきれないほどの重圧から、精神的・物理的な支えを必要としているパパが多いのが実情です。

再婚率の比較(離婚後5年以内)

厚生労働省の「平成28年度 人口動態統計特殊報告」などによると、離婚した人が5年以内に再婚する割合は以下の通りです。

性別離婚後5年以内の再婚率
男性(パパ)26.6%
女性(ママ)22.1%

全体的に男性の方が再婚に至る割合が高く、離婚した男性の約4人に1人は5年以内に新しい家庭を築いています。女性は約5人に1人の割合です。

相談相手がいないパパたちの孤立

困ったときに誰に相談するかという調査では、シングルファザーは「誰にも相談しない」と答える割合が母親に比べて非常に高くなっています。

「男は弱音を吐くべきではない」という思い込みや、地域のコミュニティ(ママ友の輪など)に入りづらいといった壁が、パパたちを孤立させています。

日々の悩みや不安を一人で抱え込み、限界まで自分を追い込んでしまうケースも少なくありません。

Kazuya

孤独を感じ、話し相手や相談相手が欲しいという気持ちは、自分がInstagram投稿を始めた理由の1つでもあります。

支援制度の利用状況

児童扶養手当の受給率

ひとり親家庭を支える代表的な制度に「児童扶養手当」がありますが、その受給率には男女で大きな開きがあります。

  • 母子家庭:約73.5%
  • 父子家庭:約46.0%(出典:厚生労働省「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」)

実に、シングルファザーの半分以上が手当を受け取っていません。 これには、先ほど触れた「平均年収」が関係しており、所得制限に引っかかってしまうケースが多いことが一因です。

「男が頼るなんて」という心理的ハードル

数字には表れない理由として、男性特有の「プライド」「遠慮」も無視できません。

「男なんだから自分で稼いで育てるのが当たり前」「公的な手当をもらうのは恥ずかしい」という古い価値観が、今もなおパパたちの足を遠のかせています。

おわりに

今回ご紹介した統計データは、あくまで「平均」の姿です。

平均年収が約400万円あっても、実際にはひと月も欠かせない綱渡りの家計かもしれません。正社員として働いていても、心の中では「子供のそばにいたい」と泣きそうになっているかもしれません。

時には制度を頼り、時には弱音を吐き、何よりも自分自身を労わってあげてください。パパが倒れてしまわないこと、そしてパパが笑っていること。それが、子どもにとっての何よりの「支援」になるのですから。

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